フリーステージのご報告
唯一崇高な音を目指したい、そういう話をTARを奏でる前にさせていただいた。
「打てば響く」という言葉があるが、実際にはただ打つだけで音が生み出せるわけではない。何らかの音はするかもしれないが、唯一崇高な音は生み出せない。思いが重要なんだと思う。
今でも太鼓等と儀礼が結びついている地域があり、彼らが打ち鳴らすのは、その村の繁栄や幸せ、豊かな実りで、それを念じ、音に打ち鳴らす。その音によって祈念した世界が訪れる。
まず思いがあって、それに連動して動きがついてくる。そういう音に意味がある。一つの音として成立する。その一音が現像世界に作用を起こし、その結果を自然に訪れさせる。
「太鼓を打つ」の「打つ」というのは、「たたいて音を出す」という意味だが、「打つ」という言葉には「一席打つ(この場合の読みは「ぶつ」だが)」と言ったように「語る」「演説する」などの意を強めるために使われる。つまり「打つ」には「メッセージ」という意味が込められている。メッセージとは私たちの生きる自然と人がつながる喜びや豊かさへの願い、思いということだ。
今回は「即興〜カッファ」という構成をとったが、前半の即興では音と音の間に思いを込める間を設けた。それは自己表現とは異なる。自分という境界に囚われず、境界のないつながりによる喜びや豊かさへの願い、思いを音として成立させ、現象化させるということだ。
「打てば響く」とは「すぐ、その反応・効果が現れる」という意味だ。聴いた人にどのような反応・効果があったかは人それぞれだと思う、単純に「綺麗な音だなぁ」と思っていただけただけでもありがたい。「打つ」には「心を打つ」というように「心に衝撃を与える」「感動させる」という意味があるからだ。〔紫龍〕
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